我、ハンバーガーを食べに行く。
今日は火曜日、そう休日である、基本休日は布団から出ずに1日を浪費する事が多いが今日は違う。
何故かと言うとハンバーガーを食べに都内に向かってる、しかも昨日のお昼はビックマックを食べたばかりなのに、デブだ、完全にデブの食習慣だ。
事の発展は学生時代の友人が久しぶりにランチしようと誘ってくれたからだ、奇跡だ、奇跡が起きた。
しかも場所はSHIBUYA、都内だ、圧倒的都内だ。
お店は誘ってくれた友人に任せたので、ハンバーガーと聞いた時に「せっかく、久しぶりの都内でランチなのにハンバーガー?」と思った、ハンバーガーはチープでジャンクなイメージしか持ちあわせておらず、モスバーガーが至高と思っている。ちなみに私はモス野菜バーガーが大好きだ。
そう、私に取ってのハンバーガーはそのレベルで満足なのだ、それ以上でもそれ以下も求めてないのである。
しかし友人から送られてきたお店のHPを見て驚愕した
1800円
????せ、せんはっ、、、ぴゃく円?????
意味がわからない...この瞬間私の中のハンバーガーの常識はことごとく打ち砕かれ、宙に舞い、やがて大地と1つになり、新たな生命の苗床となった。
まずこの価格だ、私の大好きなモス野菜バーガーは単品でもたしか380円ぐらいだったはず、それのざっと5個分である、目の前にモス野菜バーガーが5個あったとしよう、それはもう幸せである、なんならその内の2つを1つに合体させ、ビックマック風にして食べるだろう、贅沢だ。
そんな妄想をしているうちに、いったいその1800円のハンバーガーはどんなものなんだろうと興味が沸いてくる、普通のハンバーガーとの違いは?肉が凄いのか、それともキャビアやフォアグラが入ってるのか、もしかしたら本間産のマグロが贅沢にソテーされ、コース料理のように1枚1枚ウェイターが運んでくるのか...
そう考えると1800円という狂気に満ちた価格にも納得できる。
そんな事を考えながらHPを見ているとトッピングの欄が目に着いた
と、トッピングだと.....
この瞬間1800円というハンバーガーは完成されたものではなく、あくまで通常形態であることが判明した、まさしく後二段階、進化を残したフリーザ第1形態である、恐ろしい...戦闘力53万である。
しかも、その進化のトッピングはチーズ、アボカド、パテ、エビ等がある
皆さんならもうお気付きだろう、
そうこのハンバーガー通常形態にはチーズが入ってないのである、
私はハンバーガーにはチーズは当たり前にかつ自然に添えられているものだと思っていた、しかも1800円という価格にはさも贅沢なチェダーチーズやらカマンベールやらが入っていることをナチュラルにイメージしていた
敗北である、完全に私の負けだ、私の中のハンバーガーという食べ物はビッグバンが起こり巨大な爆発と共に全てを無に返し、その反動で圧倒的なエネルギーが産まれ、元素が誕生し、次第に膨大な重力によりそれぞれが凝縮され、1つになったのだ、そう、宇宙の誕生だ。
膝から崩れ落ちた私の前に王者の風格で立ち竦む1800円のハンバーガーは言った
「チーズを求める者、貢ぎ物を捧げるべし、さすればチーズは与えられん」
私はハンバーガーに屈したのだ、チーズの魅力に打ち克てなかったのだ、チーズの前に私は無力である、この時トッピングをする事を心に誓った
次第に1800円という価値は次第に高まり2000円を優に越えていく、ここまで来ると最早値段などどうでもいい、せっかくの友人の誘いで、滅多に来ない都内、そして、常識外れの価格行くならとことん行こうと決意した
「我、これより修羅の道へ入る。」
前田慶事だ、もう誰も止められない。
いつの間にか私はトッピング全部乗せを決意していた、それは自然な事だったのかもしれない、大地が生まれ雨が降り風が吹く、季節が巡りまた1つ年を重ねる、そんな当たり前の事のように、私はこのハンバーガーにトッピングを全部乗せる、理由なんて無いのだ、これは初めから決められた運命なんだ。
全てのトッピングを含まれた究極完全体のハンバーガーを前に私は1人の人間として対峙する
そう、それはまさしく生命と生命の命をかけた戦いである。お互いの全力、全生命をかけ、食べるか食べられるかの真剣勝負が今始まる!!!!
やっと都内に着いた、今から行ってきます。